オリーブオイル、エキストラヴァージンの品質をめぐって(1)

「D.O.P認証とは?(1)食べ物の素性を知る」という記事に続いて、DOP認証のオリーブオイルがトレーサビリティを保証するということを書こうと思いましたが…

 そもそも(オリーブオイルの)トレーサビリティって何?という疑問があり、

 DOP認証オイルの前に、そもそもエキストラヴァージン・オリーブオイルの素性って?という疑問があります。

 言い換えれば、なぜエキストラヴァージン・オリーブオイルの素性(あるいは正統性)を知ることがこれほど難しいのか(なぜこれほどエキストラヴァージン市場が混乱しているのか)?

ということについてお話ししていくことにします。

注意:ここでご説明するのは、酸度や製造方法などのエキストラヴァージン・オリーブオイルの定義ではございません。

 本題:

 オリーブオイルを選ぶときにどうしたら、その商品の品質がわかるのでしょうか?

 ―価格でしょうか?

 …そうではないことは、昨今のエキストラヴァージンをめぐるスキャンダルからもわかります。また、同品質のエキストラヴァージン・オリーブオイルであっても観光地の名前(よく知られた地名)を冠したオリーブオイルは、あまり知られていない産地のものより高値で取引されることがあります。そして安すぎるオリーブオイルにはまたそれなりの理由があります。

 オリーブオイルの品質を知る手がかりの一つが、原料オリーブの「原産地」とそのオリーブがどこでオイルに加工されたかを示す「製造場所」を知ることです。

 消費者がその情報をもとに商品を購入できるようになるまで、EUでは何度も法改正が重ねられてきました。

 オリーブオイルを原産地によって選ぶって日本人にはあまりピンとこないかも知れません。よっぽどのオリーブオイル好きならともかく…という感じがしないでもないです。しかし、ことエキストラヴァージン・オリーブオイルを出どころを知って選ぶことは、日本人にとってお米が国産米なのか、外国産なのかを確認して購入するようなことと言えばイメージしていただけるでしょうか。

 つまり、オリーブオイルも品質と安全性そして信頼性の裏付けとなる情報が「原産地」であり「製造場所」なのです。どちらかではなく、両方知ることが大事なのは加工食品であるためこの二つの場所が違うオリーブオイルが多く、それが品質にも影響することが多いからです。そして食品のトレーサビリティというのは、この情報(誰がオリーブを栽培し、誰がオイルに加工し、ビン詰めをしたか)を知ることができるツールなのです。トレーサビリティというのは、生産から加工、流通までその食品が通ってきたルートを追跡できることをいいます。トレーサビリティ情報にアクセスすることでオリーブオイルの原料「原産地」と「製造場所」を確認し、食品の安全性を確かめることができます。

 しかし消費者にとってもっとも良いのは、商品を購入する時に「原産地」や「製造場所」を知ること、つまり消費者が食品ラベルの表示を見て一目でわかるように書かれていることです。

 EUでオリーブオイルの食品ラベル表示がそこへ至るまでには、長い期間と段階を踏む取り組みが必要でした。そしてその背景にはオリーブオイルの素性を知りたい消費者からの要求と、偽装オイルが市場に蔓延することに対するオリーブオイル生産者の強い抵抗がありました。

 

(続きます)

 

 

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